2026年2月19日

【開催御礼】1月28日 「寛永×伝統産業 事業者交流会」を開催しました。

四百年前の行幸では、朝廷や幕府の人たちだけではなく、市中のさまざまな産業に携わる職人たちも、大いに関わりました。それぞれの技術を用いて装束や乗り物、調度に贈答品、食事をつくりあげた市中の人々も、行幸を成功させた立役者といえるでしょう。

2026年に開催する寛永行幸四百年祭では、当時の記録に基づき、行幸行列の装束や装飾品の再現に取り組んでいます。ここにも現代に伝統産業を受け継ぐ人の力が欠かせません。そこで、染織や工芸といった伝統産業に従事しておられる事業者の方々にこのプロジェクトを知っていただき、共にこの試みの輪を広げていくべく、交流会を開催いたしました。

会の冒頭に、寛永行幸四百祭の濱崎加奈子プロデューサーより、四百年祭とプロジェクトの意義をお話しさせていただきました。さらには、12月の時代行列の際に、装束を身にまとって参加する観覧席の設置を計画していることも発表。装束の着用や制作を通じて、和装の推進や伝統産業の振興、技術の継承を目指していることを、参加者の皆様にお伝えしました。

続いて京都文化博物館西山剛主任学芸員より「寛永行幸再現への道 考証を加える」と題して、史実としての行幸の解説と、実行委員会がどのように行幸行列を再現しようとしているのかお話をいただきました。寛永行幸は書物や屏風絵など、さまざまな記録が残されています。9000人といわれる行列の一部を数百人規模で再現するには、どのようなポイントを抽出するべきなのか。そもそも行幸とは何か? どんな構成で成り立っているのかなどを教えていただきました。

次にご登壇いただいたのは、衣紋道山科流若宗家、山科家30代後嗣山科言親氏。行幸で見られる特別な装束「一日晴」について、その特徴と、当時の遺物や史料からうかがい知ることができる参加者の装いをご解説くださいました。また、現在、徳川家光の装いと牛車について、記録から再現する取り組みがすすめられており、再現のポイントを紹介。400年前の盛装を、いかにして令和の世に蘇らせるのか、その方向性についてお示しいただきました。さらに会場には貴重な史料を展示してくださり、多くの参加者が興味深く見学する姿も見られました。

最後に、泉屋博古館の実方葉子学芸部長がお話しくださったのは、「二条城行幸図屏風に見る小袖のデザイン」。同館が所蔵する「二条城行幸図屏風」より、行列参加者の解説と、屏風に描かれた観衆の衣装が紹介されました。“寛永ファッションの宝庫”と、紹介された観衆たちの服装は、文字、動物、植物、幾何学模様……と、色・柄ともにバラエティに富み、実にユニークです。12月に開催される時代行列で、こういった衣装を着用した観衆が現れることを想像すると、期待が膨らみました。

この後は、参加者の皆様との交流会へ。「どんな形で参加できるのか?」という、うれしいお声を多数いただきました。ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。